【書評】「ニュータイプの時代」 時代が求める優秀さとは

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ビジネス本

こんにちは、NEKAGOです。

今回は、山口周さんの「ニュータイプの時代」を読了したので、感想を書いていきます。


ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

初めに申しますと、この本、かなり面白かったです。

タイトルの「ニュータイプ」とは、現代におけるエリート像として、著者の山口さんが掲げている「人物像」です。

なぜ「ニュータイプ」と呼ばれている人たちが、現代で求められているのか、またその対比として旧来求められていたエリートである「オールドタイプ」はなぜ不要になってきているのかが描かれており、自分のキャリアパスを考えるに当たって、すごく参考になりました。

求められている人材が、時代背景によって変わっていくという考え方も、私にとって新鮮で面白かったです。

本の内容

ニュータイプ・オールドタイプとは?

山口さんは、ニュータイプは現存する社会の問題を見つける「問題発見型」であると書いています。一方、オールドタイプ「問題解決型」とのことで、明確な答えがあり、その実現に向かって効率の良い道筋を立てられる人がこのオールドタイプに当たるとのこと。

ニュータイプ
= 問題発見型。社会が目指すべき姿、あるべき姿を掲げ、チームを引っ張る人材オールドタイプ
= 問題解決型。ある特定の正解への道筋を効率よく構築する力に長ける

その為、MBA取得者や、企業の利益を効率良く追求できる人たちは優秀であるが、オールドタイプで、インターネットによってノウハウが誰でも参照できる現代において、希少性が低くなってきており、コモディティ化(一般化)していると書かれてあります。

確かに、インターネットが生まれる前は、情報やノウハウが貴重な時代であり、MBA取得者や、コンサルティング会社が意味を成してきた世の中だったと思います。

しかし、情報が一般化された現代において、稼ぐ方法を検索することは容易になってきており、修練の度合いによって成果が多少異なるにしろ、以前より希少価値はなくなっているのかもしれないと感じました。

rawpixel / Pixabay

なぜニュータイプが必要になってきたのか

著者の山口さんによると、高度成長期を初め、産業革命が起きた直後は、解決すべき課題がいくつもあり、それを解決していく人材が非常に貴重な時期であったとあります。

そして、現代においては、解決されていない問題は、以前に比べ少なくなってしまった為、問題解決型のオールドタイプは徐々に必要性が低くなってきているとのこと。

そして、次に目指すべき場所・解決すべき問題を掲げられるリーダーこそが「ニュータイプ」であり、貴重な人材とのことです。

確かに、車や、クーラー、冷蔵庫などを安く生産し人々に行き渡らせることが、必要だった時代は、目指すべき課題も明確でしたし、欧米が模範解答として君臨していましたので、欧米に追いつけで、経済発展できたのかもしれません。

先進国として、文化が欧米と同水準に追いついてしまった今の日本にとっては、正解を探す能力や、理想を追求する能力、創造力がより求められて来ているのだと思います。

Free-Photos / Pixabay

 

オールドタイプに未来を作ることはできない

山口さんは、未来予測は原理的に不可能であることも言及しており、人工知能でどんな仕事がなくなるかという予測もナンセンスであると書いてあります。そして、予測する生き方よりも、どんな未来を自らつくっていきたいかと考えることが大切とあり、非常に共感できました。

自分の理想を掲げられるニュータイプの方が、特定の正解に向かって邁進するオールドタイプ(未来予測型)よりも、未来をつくり出す力があると、私は解釈しました。

確かに、未来を予想するにあたり、あらゆる全ての事象の発生を予想することは不可能です。

例えば、トランプ大統領の突飛な発言を全て予測するのは、極めて困難なはずです。

予測不能な未来を予測するよりも、ありたい姿を想像して、それに近い未来を実現できるように突き進む方が、良い生き方であると感じました。

 

ニュータイプ実業家/ピーチ航空・井上社長の話

この本ですごく心に残った章の一つに、山口さんがピーチ航空の社長と話したエピソードがあります。

ピーチ社長の井上さんは、ニュータイプ実業家の例として挙げられており、会社の存在意義に関する質問に対し、非常にユニークで心に刺さる回答をしていました。

ピーチ航空が存在する理由は、井上社長曰く、

「戦争をなくすため」

とのこと。

LCC(格安航空会社)であるピーチが渡航費を低く抑えることによって、若者がどんどん海外に行けるようになり、その旅行先で友達を作れば、戦争や冷戦、争いをなくせる世界を作れると語られています。

これを読んだ時、私は胸が高鳴り、ピーチで働きたくなりました笑

ニュータイプの特徴として、あるべき姿を描き、その方向へ皆を引っ張っていくとありましたが、まさに井上さんは、ニュータイプ人材そのものです。

そして、著者の山口さんは、ニュータイプの元で働くことは非常にパフォーマンス高く働けることも言及していました。

ただ単純に、利益をあげるとか、売上を最大化するとかつまらないものを追いかけるのではなく、なぜ会社が存在しているのか、目指すべきものが何なのかを明確にして、部下を牽引していきます。

社員たちの毎日の業務が、このような目的・目標の実現に繋がっていると思うと、社員のパフォーマンスも上がるはずです。

punch_ra / Pixabay

他にも山口さんのユニークな視点で書かれた考察がたくさん書かれています

この他にも山口さんの時代を読む力によって得られた様々な考察(労働環境がどんどん変わっていき、フリーランスが増えて、社員が減る話など)がとてもユニークで面白く、新鮮な視点を得ることができて、読書の醍醐味を改めて感じました。

ニュータイプとなって、時代を牽引していく存在になりたいと考えている人はぜひ読むべき一冊です。

総合評価

総合    : ★★★★☆

内容の新鮮さ: ★★★★★

読みやすさ : ★★★☆☆

コメント  : 新しい切り口で優秀さを定義している新鮮な本でした。サラリーマン人生で感じていた、論理的思考に頼りすぎる愚かさや、MBA取っている人が凄いなどのモヤモヤが晴れて、自分が感じていた違和感が正しかったとも思いました。

合わせて読みたい

合わせて読みたい本として、

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」

をあげます。


世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)

これは、「ニュータイプの時代」を出す前の山口さんの本ですが、人材の能力を、アート型(問題発見型)とサイエンス型(問題解決型)に切り分けて、世界のエリートがアートの必要性をなぜ感じ始めているのかを考察した本になります。

こちらも是非読んでみてください!

 

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